空室対策・賃貸経営コラム|空室対策・価値向上を実現する賃貸経営パートナー|未来ネット

【大家さん向け】アパート全戸にWi-Fi工事!空室対策と費用対効果

作成者: 株式会社未来ネット|2026.02.01

1. なぜ今、無料Wi-Fiが最強の空室対策なのか

かつて「バス・トイレ別」や「エアコン付き」が物件の価値を高めたように、今、その役割を担っているのが「無料Wi-Fi(インターネット無料)」です。その理由は、現代人のライフスタイルが、インターネットなしでは成り立たなくなったことにあります。

  • ライフラインとして定着
    スマートフォン、動画配信サービス、オンラインゲーム、そしてリモートワークやオンライン学習の普及により、インターネットは電気・ガス・水道と並ぶ第4のインフラとなりました。これがない生活は、もはや考えられません。
  • 入居者の「当たり前」の基準に
    全国の賃貸住宅市場で無料Wi-Fiの導入率は年々上昇しており、特に若者層や単身者にとっては「付加価値」ではなく「あって当たり前の標準設備」と認識されつつあります。これがなければ、物件検索の土俵にすら上がれない時代になっているのです。
  • 物件検索サイトでの優位性
    SUUMOやHOME'Sといった大手ポータルサイトでは、「インターネット無料」は非常に人気の高い検索条件です。この条件で絞り込む、入居意欲の高い潜在顧客に、あなたの物件を直接アピールすることができます。
  • 初期費用と手間の軽減という強力な訴求力
    入居者が個人で回線契約をすると、申し込み、工事の立ち会い、月々の支払いといった手間と、数万円の工事費、月々4,000円〜6,000円程度の利用料がかかります。これらが全て不要になる「無料Wi-Fi」は、「タイパ(タイムパフォーマンス)」と「コスパ(コストパフォーマンス)」を重視する現代の入居者にとって、魅力的に映ります。

安易な家賃値下げは物件の価値を毀損しますが、無料Wi-Fiは物件の付加価値を高める「投資」です。
長期的な空室リスクや家賃下落リスクを考えれば、今、無料Wi-Fiを導入することは将来にわたって安定した賃貸経営を続けるための、最も確実で効果的な一手と言えるでしょう。

2. 入居者に喜ばれるWi-Fi設備の条件とは

「無料Wi-Fiを導入しさえすれば良い」というわけではありません。提供するWi-Fiの「質」が低ければ逆に入居者の不満を招き、退去の原因にすらなり得ます。入居者に心から喜ばれ「このアパートに住んで良かった」と思わせるWi-Fi設備には、3つの重要な条件があります。

1. 十分な「速度」と「安定性」
これが最も重要な条件です。「無料なのに、動画がカクカクする」「夜になると遅くなる」では意味がありません。
  • 通信速度の目安: 複数人が同時に動画視聴やオンライン会議を行っても快適な、下り最大1Gbpsの光回線を導入するのが現在のスタンダードです。
  • IPv6(IPoE)対応: 従来の接続方式(PPPoE)に比べ、利用者が増える夜間などでも混雑しにくい、新しい接続方式「IPv6(IPoE)」に対応していることが、安定した速度を保つ上で非常に重要です。業者選定の際には必ず確認しましょう。
2. 安心の「セキュリティ」
全戸でネットワークを共有するからこそ、万全のセキュリティ対策が求められます。
  • APアイソレーション(プライバシーセパレータ)機能: 同じWi-Fiに接続している他の入居者の端末から、自分のPCやスマートフォンが覗き見されないように、入居者間の通信を遮断する機能です。これは必須のセキュリティ機能と言えます。
  • 最新の暗号化方式: 通信内容を保護するため、暗号化方式は「WPA3」または「WPA2」に対応していることが絶対条件です。WEPなどの古い規格は避けましょう。
3. 面倒不要の「利便性」
入居者がストレスなく使える、細やかな配慮も重要です。
  • 接続が簡単: 部屋に入って、機器に貼られたSSIDとパスワードを入力するだけで、すぐに接続できる手軽さが求められます。
  • 問い合わせ先の明記: いざ接続しようとしたときに使えない/使い方が分からない時に、どこに問い合わせたらいいのかを明記してあるかは欠かせません。負担を軽減するためにもフリーダイヤルがあるかは確認しましょう。

これらの「速度・安定性」「セキュリティ」「利便性」の3つの条件を満たした質の高いWi-Fiを提供すること。それが、入居者満足度を高め、長期入居へと繋げる鍵となるのです。

3. アパートの構造で変わる3つのWi-Fi工事方式

アパート全戸にWi-Fiを導入する際の工事方式は、主に3つあります。建物の規模や構造、既存の設備状況によって最適な方式が異なるため、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。

① 埋め込み型(Wi-Fiアクセスポイント設置)方式

建物の共用部まで光回線を引き込み、そこから各部屋までLANケーブルを配線。各部屋の壁に、LANの差込口とWi-Fiの電波を発信する機能が一体化した「埋め込み型Wi-Fiアクセスポイント」を設置する方式です。

【メリット】
〇各屋に専用のWi-Fiが設置されるため、電波が安定しており、干渉も少ない
〇見がスッキリしており、入居者がルーターを用意する必要がない。

【デメリット】
●各部屋への配線工事が必要なため、初期費用が最も高額になる傾向がある。

【向いている物件】 
新築物件や、大規模修繕を予定している物件。最高の通信品質を提供したい場合。

② 共用部設置(廊下設置)方式

階の廊下などの共用部に、強力な電波を発信するWi-Fiアクセスポイントを数台設置し、その電波で建物全体をカバーする方式。

【メリット】
〇各部屋への入室工事が不要なため、工事が短期間で済み、初期費用を安く抑えられる

【デメリット】

●ドアや壁などの障害物により、部屋の奥や角の部屋で電波が弱くなる可能性がある。
●1つのアクセスポイントに多数の入居者が接続するため、時間帯によって不安定になることも。

【向いている物件】
とにかくコストを抑えてスピーディーに導入したい場合。木造など電波が比較的通りやすい構造の物件。


③ PLC(電力線通信)方式

建物の電気のコンセント(電力線)を、インターネット回線として利用する技術。共用部に親機を設置し、各部屋のコンセントに子機を挿すことでWi-Fi環境を構築します。

【メリット】

〇LAN配線工事が一切不要。最も手軽に導入できる。

【デメリット】

●家電製品などが発するノイズの影響を受けやすく通信が不安定になりやすい。速度も他の方式に比べて出にくい。

【向いている物件】
配管が古い、構造が複雑など、物理的にLAN配線工事が非常に困難な物件での最終手段。

現在では、通信品質と安定性の観点から「①埋め込み型」が最も推奨されますが、コストや建物の状況に応じて、業者と相談しながら最適な方式を選択することが重要です。

4. 導入にかかる初期費用と月額ランニングコスト

無料Wi-Fi導入を検討する上で、最も気になるのが「費用」でしょう。
費用は、主に「初期費用(導入工事費)」「月額ランニングコスト」の2つに分けられます。物件の戸数や工事方式によって金額は大きく変動します。

初期費用(導入工事費)

これは、光回線の引き込みや、各部屋への配線、機器の設置などにかかる費用です。

費用の目安
  • 1戸あたり5万円〜10万円程度が相場と言われています。
  • 例えば、10戸のアパートであれば、50万円〜100万円程度の初期費用がかかる計算になります。
  • 共用部設置方式であれば、これより安くなる傾向があります。
  • 費用を抑えるポイント:
リース契約
初期費用をゼロにする代わりに、その分を月額費用に上乗せするリース契約のプランを用意している業者もあります。初期の持ち出しを抑えたい場合に有効です。

補助金の活用
自治体によっては、地域活性化や情報格差解消を目的とした、Wi-Fi整備に関する補助金制度がある場合があります。

月額ランニングコスト

これは、インターネット回線の利用料や、機器のリース料、保守サポート費用など毎月継続的にかかる費用です。

【費用の目安】
1戸あたり1,500円〜3,000円程度が相場です。
例えば、10戸のアパートであれば、月々15,000円〜30,000円のランニングコストがかかります。
【料金に含まれるもの】
・回線利用料、プロバイダ料
・機器のレンタルまたはリース料
・24時間365日のコールセンターサポート
・故障時の駆けつけ保守サービス(オンサイト保守)

これらのサポート体制がどこまで含まれているかが、料金の差となって現れることが多いです。

決して安い投資ではありません。だからこそ、次の章で解説する費用対効果のシミュレーションや、複数の業者からの相見積もりが非常に重要になってくるのです。

5. 費用対効果をシミュレーション!家賃は上げられる?

高額な費用をかけて無料Wi-Fiを導入するからにはその投資を回収し、収益を向上させなければ意味がありません。ここでは、導入後の費用対効果をシミュレーションし、家賃をいくら上げられるのかを考えてみましょう。

投資回収のシミュレーション

【例】総戸数10戸のアパートの場合

  • 初期費用: 800,000円
  • 月額費用: 20,000円(1戸あたり2,000円)

この投資を、家賃への上乗せと空室削減効果で回収していくモデルを考えます。

家賃はいくら上げられるか?

入居者が個人でインターネットを契約した場合、月々4,000円〜6,000円程度の負担がかかります。無料Wi-Fiは、この負担をなくすサービスです。

【家賃上乗せ額の考え方】
入居者が得する価値(4,000円以上)と、大家さんの負担(2,000円)の間を取るのが基本です。
例えば、家賃を3,000円上乗せした場合、入居者は個人で契約するよりお得になり、大家さんも月々1,000円の利益(3,000円 - 2,000円)をランニングコストから得ることができます。

【家賃上乗せによる収益増】

1戸あたり月々3,000円の家賃アップが実現できれば、10戸で月々30,000円の増収となります。

空室削減による効果

無料Wi-Fi導入の最大の効果は、空室期間の短縮です。

【空室損失の計算】
家賃6万円の部屋が2ヶ月間空室になった場合、損失は12万円です。

【空室期間の短縮効果】

無料Wi-Fiを導入したことでこの空室期間が1ヶ月に短縮されたとします。それだけで6万円の損失を防いだことになります。
年間にこの効果が2部屋分あれば、それだけで12万円の収益改善です。

トータルの費用対効果

【年間収益増】
家賃上乗せ分: 30,000円 × 12ヶ月 = 360,000円
空室削減効果: 60,000円 × 2部屋 = 120,000円
合計: 年間480,000円の収益改善

【年間コスト】

月額費用: 20,000円 × 12ヶ月 = 240,000円
年間利益: 480,000円 - 240,000円 = 240,000円
初期費用回収年数: 800,000円 ÷ 240,000円/年 ≒ 約3.3年

このシミュレーションのように家賃を相場より少し上げることに成功し、かつ空室期間を短縮できれば、初期投資は数年で回収できそれ以降は継続的な収益アップに繋がります。
無料Wi-Fiは、単なる経費ではなく、収益を生み出す「攻めの投資」なのです。

6. 複数の業者から相見積もりを取る際のポイント

無料Wi-Fi導入の成否は、パートナーとなる業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。最適な業者を、適正な価格で選ぶために、必ず3社以上の業者から相見積もりを取り、比較検討することが不可欠です。

見積書で比較すべき項目

ただ単に総額の安さだけで選んではいけません。
以下の項目を詳細に比較し、サービスの質とコストのバランスを見極めましょう。

1. 初期費用(工事費)の内訳:
「工事一式」ではなく、「回線引き込み工事費」「配線工事費」「機器設置費」など、内訳が詳細に記載されているか。不明瞭な項目がないかを確認します。

2. 月額費用の内訳と範囲:
月額費用に、プロバイダ料、機器リース料、保守サポート料が全て含まれているかを確認します。「保守は別途オプション」といったケースもあるため注意が必要です。

3. 提案されている工事方式:
埋め込み型か、共用部設置型か。なぜその方式が最適なのか、建物の構造に基づいた合理的な説明があるか。安さだけを重視し、品質を度外視した提案でないかを見極めます。

4. 提供される機器のスペック:
Wi-Fiアクセスポイントのメーカー名や型番は記載されているか。通信規格(Wi-Fi6対応など)や、セキュリティ機能(APアイソレーションなど)のスペックを確認します。

5. 保守・サポート体制:
24時間365日の電話サポートはあるか。
故障時に現地に駆けつけてくれる「オンサイト保守」は含まれているか。その際の対応時間はどのくらいか。
サポート体制の充実は、入居者満足度に直結する重要なポイントです。

業者選定の際の質問ポイント

  • 「この建物の構造だと、どの工事方式が最も居住者様の満足度が高いでしょうか?」
  • 「導入後のトラブルで、最も多いのはどのような内容ですか?また、その際の対応フローを教えてください」
  • 「契約期間の縛りや、解約時の違約金、設備の撤去費用について教えてください」

複数の業者と実際に話し、見積もりを比較することで費用相場だけでなく、各社の知識レベルや対応の誠実さも見えてきます。安かろう悪かろうの業者を選んでしまうと、後々のトラブルでかえって高くつきます。
長期的なパートナーとして信頼できる業者を、慎重に見極めましょう。

7. 入居者からの問い合わせ・トラブル対応マニュアル

無料Wi-Fiを導入した後、大家さんや管理会社は、入居者からの様々な問い合わせやトラブルに対応する必要があります。事前に想定される内容と、その対応方法をマニュアル化しておくことで、慌てず、スムーズに対応することができます。

よくある問い合わせ・トラブルとその対応

【問い合わせ】「Wi-Fiの繋ぎ方が分かりません」
対応
〇接続ガイドの作成・配布: 各部屋のWi-FiのSSIDとパスワード、簡単な接続手順を記載したガイド(パウチ加工したものなど)を作成し、入居時に渡すか、部屋の壁に貼っておきます。
〇業者サポートへの誘導: それでも分からない場合は、「24時間対応の専用コールセンターがございますので、そちらにお問い合わせいただけますでしょうか」と、専門のサポート窓口へ誘導するのが基本です。大家さんが直接、技術的なサポートをする必要はありません。

【トラブル】「Wi-Fiが遅い・繋がらない」
対応(一次切り分け)
〇影響範囲の確認: 「お客様のお部屋だけの問題でしょうか、それとも建物全体で発生しているようでしょうか?」とヒアリングし、他の入居者にも同様の症状がないか確認します。
〇再起動の依頼: 「一度、お部屋のWi-Fi機器(アクセスポイントやルーター)の電源を抜き、数分待ってから再度電源を入れていただけますでしょうか」と、機器の再起動をお願いします。多くの一時的な不具合は、これで解消します。
〇業者への連絡: 再起動しても改善しない場合や、建物全体の問題である場合は、大家さんから保守契約を結んでいるWi-Fi業者へ、速やかに連絡し、対応を依頼します。

【トラブル】「パスワードを忘れてしまいました」

対応: 管理しているパスワード情報を、本人確認の上で伝えます。あるいは、接続ガイドを再確認するよう促します。

未来ネットでは、24時間受付のフリーダイヤルを完備しており、入居者様からの直接のお問合せに対応しております。物件オーナー様が間にたってやり取りしていただく手間はかかりません。

大家さんの役割

重要なのは、大家さんは「技術サポート担当」ではなく、「業者への連絡窓口」であるというスタンスを明確にすることです。

  • 責任分解点の明確化: 入居者との間でのトラブルは、まず業者に問い合わせてもらう。業者側で解決できない設備の問題(建物全体の問題など)については、業者が大家さんに報告・相談する、という責任の切り分けをはっきりさせておきましょう。

この対応フローを確立し、管理会社とも共有しておくことで入居者の不満を最小限に抑え、迅速なトラブル解決を実現できます。

8. 個人契約Wi-Fiとの差別化とアピール方法

無料Wi-Fiを導入しても、そのメリットが入居希望者に伝わらなければ意味がありません。
入居者が「自分でWi-Fiを契約するより、このアパートの無料Wi-Fiの方が断然良い!」と感じるような、効果的なアピール方法を考えましょう。

何をアピールすべきか?

アピールポイントは、入居者が個人で契約した場合の「不便」「不安」「不満」を解消する形で提示すると、より心に響きます。

1. 「費用」のお得感
NG例: 「インターネット無料」
OK例: 「月々5,000円相当のネット代がずっと無料!年間6万円もお得です!」「面倒な工事費数万円も一切かかりません!
→具体的な金額を示すことで、お得感がリアルに伝わります。


2. 「手間」からの解放
NG例: 「Wi-Fi使えます」
OK例: 「面倒な契約手続きや工事の立ち会いは一切不要!」「引っ越したその日から、すぐにインターネットが使えます!
→時間と手間を節約できる「タイパ(タイムパフォーマンス)」の高さを強調します。


3. 「品質」への自信
NG例: 「光ファイバー導入済み」
OK例: 「最大1Gbpsの高速光回線!動画もゲームもサクサク快適!」「次世代のIPv6対応で、夜間でも混雑知らずの安定通信!」
→専門用語を使いつつも、それが「どのような快適さ」に繋がるのかを分かりやすく翻訳して伝えます。


4. 「安心」のサポート体制
NG例: 「サポートあり」
OK例: 「24時間365日対応の専用コールセンター完備!夜中のトラブルでも安心です」「プロが訪問して解決!出張修理サポート付き」
→具体的なサポート内容を提示し、入居後の安心感を醸成します。

アピールする場所

  • 物件検索サイトの広告文: タイトルやキャッチコピー、物件概要欄に、これらの魅力的な言葉を散りばめます。
  • 室内掲示: 内見時に目につくように、Wi-Fiのメリットをまとめたポップなどを作成して部屋に置いておきます。
  • 管理会社への情報提供: これらのアピールポイントをまとめた資料を管理会社に渡し、営業担当者が内見者に口頭で説明できるように協力をお願いします。

ただ「無料」なだけでなく、「高品質で、手軽で、安心な」無料Wi-Fiであることを戦略的にアピールすることで、あなたの物件は競合の中から一歩抜け出すことができるのです。

9. 導入した大家さんの成功事例と失敗談

無料Wi-Fi導入のリアルな姿を知るために、実際に導入した大家さんの成功事例と、ありがちな失敗談を見ていきましょう。

【成功事例】築30年のアパートが、無料Wi-Fi導入で人気物件に!

  • 状況: 埼玉県、築30年、6戸の木造アパート。周辺に新築物件が増え、2部屋が半年以上空室。家賃値下げも検討していた。
  • 対策:
    • 思い切って、1戸あたり月額2,500円程度のコストで、全戸に埋め込み型の無料Wi-Fiを導入。
    • 物件検索サイトの広告文を「【高速1Gbps・IPv6対応】リモートワークも快適!インターネット無料!」と変更。
    • 内見者には、近隣のネット料金と比較して「実質5,000円お得ですよ」とアピール。
  • 結果:
    • 導入後、わずか2ヶ月で2部屋とも申し込みが入った。
    • 入居者からは「速度も安定していて快適」「引っ越してすぐ使えて助かった」と高評価。
    • 既存の入居者の満足度も上がり、退去率が低下。家賃を下げずに安定した満室経営を実現できた。

【失敗談】安さ重視で業者を選んだ結果…

  • 状況: 東京都、10戸のアパート。コストを最優先し、相見積もりで最も安かった業者と契約。共用部にWi-Fiルーターを1台だけ設置する方式を選択。
  • 顛末:
    • 入居者からクレームが続出: 「角部屋だと電波が弱い」「夜になるとYouTubeが止まる」「自分の部屋から他の人のPCが見えてしまい、セキュリティが不安」といった苦情が殺到。
    • 対応に追われる大家さん: 大家さん自身が、入居者からの技術的な問い合わせに答えなければならず、疲弊。
    • 結局、業者を入れ替え: 安かろう悪かろうのサービスでは入居者満足度が得られないと判断し、1年後に契約を解除。違約金を支払い、改めて質の高い埋め込み型Wi-Fiを導入し直すことになり、結果的に倍以上のコストがかかってしまった。

教訓

これらの事例から学べるのは、以下の2点です。

  1. 無料Wi-Fi導入は、空室対策として極めて効果的であること。
  2. しかし、その成功は「質の高い設備」と「信頼できる業者選び」にかかっていること。目先の安さにとらわれると、後で大きな代償を払うことになる。

成功も失敗も、全ては大家さんの最初の「判断」にかかっています。

10. 資産価値を上げるためのWi-Fi業者選び

無料Wi-Fiの導入は、単なる空室対策に留まりません。それは、アパートそのものの「資産価値」を高めるための、長期的な投資です。将来的な物件売却時にも、無料Wi-Fi設備が整っていることは、大きなアピールポイントとなります。資産価値を最大化するためには、どのような視点でWi-Fi業者を選べば良いのでしょうか。

長期的な視点でのパートナー選び

1. 導入実績と専門性:
賃貸住宅へのWi-Fi導入実績が豊富で、建物の構造や入居者のニーズを深く理解している専門業者を選びましょう。単に機器を販売するだけでなく、賃貸経営の課題解決という視点で提案してくれる業者が理想です。

2. 将来性のある技術・機器:
最新の通信規格(Wi-Fi6/6Eなど)に対応した機器や、IPv6(IPoE)といった新しい技術を標準で提供している業者を選びます。数年後に陳腐化してしまうような古い技術を提案する業者は避けましょう。

3. 信頼できるサポート・保守体制:
導入して終わり、ではありません。10年、20年とアパートを経営していく中で、機器の故障や技術の進化は必ず起こります。長期にわたって、安定した保守・サポートを提供し続けてくれる事業継続性の高い信頼できる会社をパートナーとして選ぶことが何よりも重要です。

4. 透明性の高い契約内容:
契約期間、解約条件、違約金、設備の所有権(買取かリースか)、そして将来的なアップグレードプランなどについて明確で分かりやすい説明があり、契約書にきちんと明記されているかを確認します。

Wi-Fiは「建物の一部」になる

これからの時代、Wi-Fi設備は外壁や屋根と同じように建物を構成する重要なインフラの一部となります。

目先の数万円のコスト差に惑わされず「自分の大切な資産の価値を、長期的に高めてくれるパートナーは誰か?」という経営者の視点で業者を選定すること。

その判断が5年後、10年後のあなたの賃貸経営の姿を大きく左右します。
質の高いWi-Fiという「見えない資産」を物件に組み込むことで、競合に負けない未来にわたって選ばれ続けるアパートを創り上げていきましょう。