【この記事の要点】
宅配ボックスは、もはや「あれば嬉しい設備」ではなく「無ければ候補から外れる設備」になりつつあります。
特に共働き世帯や単身者にとって、不在時でも荷物を受け取れる安心感は、内見時の決め手の一つになります。競合物件との差別化が難しいエリアほど、こうした設備面での優位性が成約スピードに直結します。
実際に、全国賃貸住宅新聞(2025年10月20日号)が発表した「この設備があれば、周辺相場より家賃が高くても決まる設備ランキング」2025年版では、宅配ボックスが単身向け・ファミリー向けともに4位に入っています。
再配達の手間がなくなることは、日々の暮らしの満足度に直結します。
小さな不便の積み重ねは退去理由になり得るため、宅配ボックスの設置は入居中の満足度維持、ひいては長期入居によるオーナー様の収益安定にもつながります。
不在時の再配達が減ることで、配送会社の負担軽減にもつながります。
地域全体の物流効率化に貢献する取り組みとして、今後さらに重要性が増していく設備といえるでしょう。
国土交通省の調査によると、2026年4月の宅配便の再配達率は7.6%(2026年7月公表)でした。
改善傾向にあるものの、およそ13個に1個は再配達になっている計算です。
一方で、宅配ボックスや置き配などの「多様な受取方法」の利用率は31.0%まで高まっており、受け取りの手段として宅配ボックスの存在感は年々増しています。
宅配ボックスには、主に「据え置き型」「壁掛け型」「システム連携型」の3タイプがあります。
据え置き型は、工事の手間が少なく、比較的低コストで導入できるタイプです。
置くだけで設置できるものも多く、まず1台試してみたいオーナー様に向いています。
壁掛け型は、エントランスなどの共用部に固定して設置するタイプです。
据え置き型よりも防犯性・耐久性に優れる一方、設置には壁面の工事が必要です。
システム連携型は、荷物の到着をスマートフォンに通知するなど、ネットワークと連携した高機能タイプです。初期費用は高めですが、入居者様の利便性は最も高くなります。
どのタイプを選ぶか迷った場合は、「コストを抑えたいか」「入居者様の利便性を最優先したいか」で考えると判断しやすくなります。初期投資を抑えて様子を見たい場合は据え置き型、防犯性を重視するなら壁掛け型、入居者様への訴求力を最大化したい場合はシステム連携型が候補になります。
| タイプ | 初期費用の目安(1台あたり) | 工事期間の目安 | 耐用年数の目安 |
|---|---|---|---|
| 据え置き型 | 5万〜20万円程度 | 工事不要〜半日程度 | 10年前後 |
| 壁掛け型 | 10万〜30万円程度 | 半日〜1日程度 | 10〜15年程度 |
| システム連携型 | 15万〜50万円程度+通信費 | 数日程度 | 10年前後 (通信機器は5年ごとの見直しが目安) |
※上記は一般的な市場相場の目安です。
正確な費用は物件の状況により異なるため、現地調査のうえでのお見積りが必要です。
後付けの現場では、電源工事が必要かどうかで工事内容と費用が大きく変わります。
未来ネットでは、次のどちらのタイプも自社で施工しています。
費用は主に「本体価格」と「工事費」で構成されます。
工事費は、電源の確保しやすさや設置場所までの距離によって変動するため、電源に近い場所や、電源不要なタイプを選ぶことが費用を抑えるポイントです。
参考までに、アナログ式6台を設置する場合、工事費込みで45万円前後が一つの目安です。
実際の金額は、台数・ボックスのサイズ・設置場所の状況のほか、資材価格の動向などによっても変わります。
当社の施工では、電源不要のタイプであれば、転倒防止のアンカー固定作業を含めても通常は半日〜1日で工事が完了します。
また、インターネット設備と同時にご契約いただく場合は、施工管理を一本化できるため、セット割引もご用意しています。
システム連携型の場合、通信費や保守契約費として月額数千円程度がかかるケースが一般的です。
据え置き型・壁掛け型は、維持費がほとんどかからないものも多くあります。
なお、デジタル式は製品によってメーカーのサポートプラン(有料)への加入が必要です。
見積もりの段階で、月額費用の有無と金額を必ず確認しておきましょう。
全戸が同時に宅配ボックスを使うケースは多くないため、従来は総戸数の2割程度が目安とされてきました。
ただし通販の利用増加を受けて、近年は総戸数の3〜4割を推奨するメーカーも増えています。たとえば10戸のアパートなら3〜4台が一つの目安です。
日中不在になりやすい単身者や共働き世帯が多い物件では、多めに見込んでおくと安心です。
まずは少なめの台数からスタートし、利用状況を見て増設する進め方も現実的です。
宅配ボックスの導入を検討する際、多くのオーナー様が気にされるのが「何年で元が取れるのか」という点です。以下はあくまで一例の試算ですが、考え方の参考にしてください。
賃貸オーナー439人を対象にした調査(スマサテ、2025年9月)では、更新時に家賃アップの合意を得やすかった設備として、1位のインターネット無料に続き、宅配ボックスが2位に挙がっています。
宅配ボックスは、家賃への上乗せを検討しやすい設備の一つといえます。
≪試算例≫
20戸のアパートにアナログ式の宅配ボックスを6台(総戸数の3割)導入するケースで考えます。
初期費用は、工事費込みで45万円と仮定します。
この費用を家賃に月500円ずつ上乗せして20戸全体で回収する場合、年間の回収額は500円×12ヶ月×20戸=12万円となり、単純計算で約3.8年での回収が見込めます。これに加えて、空室期間の短縮効果も期待できるため、実際にはより早く回収できる可能性があります。
空室が1ヶ月続くと、その部屋の家賃1ヶ月分がそのまま失われます。
仮に家賃6万円の部屋で、宅配ボックスの導入によって空室期間が年に1ヶ月短くなったとすると、それだけで6万円の機会損失を防げたことになります。
| 試算パターン | 年間の回収額 | 回収期間の目安 |
|---|---|---|
| A:家賃の上乗せのみ(月500円×20戸) | 12万円 | 約3.8年 |
| B:Aに加えて、空室期間が年1ヶ月短縮(家賃6万円の部屋) | 18万円 | 約2.5年 |
※前提:20戸のアパートにアナログ式を6台、初期費用は工事費込みで45万円と仮定した単純計算の一例です。本体価格や工事費は、資材価格の動向などによって変わることがあります。
どちらのパターンでも、比較表の耐用年数の目安(10年前後)の範囲内で回収できる計算になります。
なお、システム連携型のように初期費用が高いタイプを選ぶ場合は、その分「宅配ボックス完備」に加えて「スマホで荷物到着が分かる」という付加価値を家賃設定や募集広告の訴求文言に反映できるかどうかも、あわせて検討するとよいでしょう。
※実際の回収年数は、家賃設定・入居率・導入台数などの条件によって変動します。正確な試算をご希望の場合は、現地調査時にご相談ください。
当社で取り扱っている宅配ボックスの種類や設置事例は、宅配ボックス・集合ポストのサービスページでもご紹介しています。
集合住宅への設置実績が豊富な業者かどうかは、仕上がりの品質に直結します。
対応エリアが全国か、地域限定かも事前に確認しておきましょう。
設置して終わりではなく、故障時の対応や入居者様からの問い合わせにどこまで対応してくれるかが重要です。
24時間365日体制でコールセンター対応を行っている業者であれば、入居者対応の手間を大きく減らせます。
未来ネットでは、アナログ式の場合は管理用キー(マスターキー)をお渡しし、オーナー様・管理会社様で解錠できる体制を整えています。
デジタル式の場合は、メーカーの24時間対応サポートプラン(有料)もご案内しています。
既に別の設備業者と契約している場合、乗り換え手続きを代行してもらえるかどうかも確認しておくと安心です。また、契約期間中に追加工事が発生した際、無償対応してもらえるかどうかも、長期的なコストに影響する重要なポイントです。
見積もり時に本体価格しか提示されず、工事費や保守費用の内訳が不明なまま契約を迫る業者には注意が必要です。
契約前に、初期費用・月額費用・保証内容をまとめて書面で確認する習慣をつけましょう。
導入までの全体期間は、設置台数・電源工事の有無・管理組合の承認の要否によって変わります。
現地調査の際に、具体的なスケジュールをご案内します。
分譲マンションなど管理組合の合意形成が必要なケースでは、現地調査と並行して管理組合への説明資料を準備しておくと、その後の手続きがスムーズに進みます。
A. 多くの製品・タイプで後付けが可能です。
ただし、建物の構造や電源の位置によって設置可否や工事内容が変わるため、まずは現地調査でのご確認をおすすめします。
未来ネットでも、新築物件だけでなく既存物件への後付け実績が多数あります。
A. 共用部への設置となるため、管理組合の承認が必要になるのが一般的です。
事前に管理組合への相談・承認手続きを進めておきましょう。
A. 自治体によっては宅配ボックス設置に対する補助金・助成金制度が用意されている場合があります。制度の有無や条件は毎年変わるため、最新情報は自治体にご確認ください。
A. 工事自体は、電源不要タイプであれば通常半日〜1日で完了します。
全体の期間は、設置台数・電源工事の有無・管理組合の承認の要否によって変わるため、現地調査の際にスケジュールをご案内します。
A. 従来は総戸数の2割程度が目安とされてきましたが、近年は3〜4割を推奨するメーカーも増えています(10戸なら3〜4台)。
未来ネットでは、建物の世帯数や入居者様の属性に合わせて、最適な設置台数をご提案します。
A. アナログ式は、管理用キー(マスターキー)を使ってオーナー様・管理会社様が解錠できます。
デジタル式は、メーカーの24時間対応サポートプラン(有料)で対応できます。
いたずら対策を重視する場合は、防犯カメラとのセット導入もおすすめです。
宅配ボックスは、入居者様の満足度向上と、オーナー様の空室対策・資産価値向上の両方に貢献する設備です。
タイプ別の特徴と費用相場を理解したうえで、無理のない台数から導入を検討してみてはいかがでしょうか。
あわせて読みたい:賃貸に導入すべき設備11選!設備を選ぶポイントも解説/入居率とは?計算方法や入居率をアップさせる方法を紹介
また、オートロックとあわせて宅配ボックスを運用する際のマナーについては、賃貸オートロックでの暮らし方マナー|共連れ対策|友人や宅配便のスマートな対応法でも解説していますので、ぜひご参照ください。
株式会社未来ネットは、総施工戸数55,000戸を突破(2026年7月時点)する導入実績があります。
無料の現地調査とお見積りが可能で、ご物件の戸数や環境によって最適なプランや設置台数のご提案も対応しております。
具体的な費用感を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
ご来社不要のオンライン相談予約も承っています。