そもそも、なぜ全戸一括型のインターネット設備には「遅い」「繋がらない」という悪評がつきまとっているのでしょうか。
その最大の理由は、一昔前に導入された古い設備(VDSL方式や100Mbps回線)が、現代のデータ通信量に全く追いついていないからです。
10年ほど前にインターネット無料設備を導入した物件の多くは、大元の回線が「100Mbps」や「200Mbps」といった非常に細いパイプでした。さらに、各部屋へは電話線を使って通信する方式(VDSL)が使われており、これが致命的なボトルネックとなっていました。
現代の入居者は、スマートフォン、PC、タブレット、スマートTVなど、一人で複数の端末を同時にWi-Fiに接続します。テレワークでのオンライン会議や、高画質な動画配信サービス(NetflixやYouTube)の視聴が当たり前になりました。
古い100Mbpsの細い回線を、夜間に数十世帯で一斉に分け合えば、当然各部屋の速度は「1〜2Mbps」まで急降下し、「動画が止まる」「会議から落ちる」というクレームに発展します。
この過去の失敗事例や、現在も古い設備のまま放置されている物件の口コミが、「一括型は遅い」という根強いイメージを作り出しているのです。しかし、回線と機器が最新の「1Gbps」にアップデートされた現在、この常識は完全に覆っています。
では、入居者からクレームを出さず、快適に利用してもらうためには、各部屋で具体的にどれくらいの通信速度が出れば良いのでしょうか。実際のデータを見てみましょう。
| WEB検索・LINE・メール | 1~10Mbps |
| YouTube視聴(標準画質) | 1~20Mbps |
| 映画・動画視聴(高画質・4K) | 5~25Mbps |
| オンラインゲーム | 5~25Mbps程度 |
| ほとんど何でもできる(ストレスフリー) | 60~100Mbps程度 |
この数字を見て驚かれる方も多いかもしれません。
「ネットが遅いと困る」と言っても、実は最も重いとされる4Kの高画質映画を観るのすら、「25Mbps」あればスムーズに再生できるのです。
つまり、1部屋あたり「60〜100Mbps」の速度が安定して供給されていれば、日常生活において入居者が「ネットが遅い」とストレスを感じることはほとんど発生しません。
オーバースペックな個別回線を各部屋に数千円で引かせなくても、1部屋100Mbpsが確保できれば、テレワークや動画鑑賞も不満がでることもなくなるのです。
ここで大元の回線の話に戻ります。現在、全戸一括型インターネットで主流となっているのは「1Gbps(1000Mbps)」の光回線です。
「1Gbpsを20世帯で分けたら、1部屋あたり50Mbpsになってしまって、夜はギリギリになるのでは?」と単純計算をして不安になるオーナー様がいらっしゃいます。しかし、インターネットの通信は水道のように常に水を出しっぱなしにしているわけではありません。
例えば、入居者がYouTubeで動画を見ている時、常に20Mbpsのデータをダウンロードし続けているわけではありません。最初の数秒で先のデータを一気に読み込み(バッファリング)、その後は通信量がほぼゼロになる時間が生まれます。Webサイトを開く時も、ページが表示された後は次のページをクリックするまで通信は発生しません。
つまり、20世帯が夜の同じ時間帯にネットを使っていたとしても「全員が、コンマ1秒の狂いもなく、全く同時に大容量データをダウンロードし続ける確率」は天文学的に低いのです。
大元に1Gbps(1000Mbps)という極太のパイプがあれば、ある部屋が動画を読み込んでいる瞬間に別の部屋がWeb会議をしていても、パイプの容量にはまだまだ余裕があります。
入居者が最もネットを使う夜間のピークタイム(20時〜24時)であっても、1Gbpsの回線容量が完全にパンクすることは数十世帯規模の物件においては滅多に起こりません。
だからこそ、「現在の主流である1Gbpsの全戸一括型インターネットを導入すれば、入居者全員に『快適な60〜100Mbps』を安定して届けることができ、クレームは無くなる」といえるのです。
【💡 当社からのご提案】
理論上だけでなく、実績としてもこれは証明されています。当社が施工・保守を行っている40世帯規模の中〜大型物件においても、1Gbps回線の導入で入居者様からの「遅い」というクレームゼロでの安定稼働を実現しています。
「一括型は遅い」と不安なオーナー様も、どうぞ安心してご相談ください。
1Gbpsの回線で十分な容量があるにもかかわらず、「ウチは1Gbpsの一括型を入れたのに遅いと言われる」というケースが稀にあります。
この場合、真の犯人は回線の太さではなく「通信機器(ルーターやハブ)の処理能力不足」の場合が多いです。
安さをウリにする一部の導入業者の中には、コストを削るためにマンションの制御盤に「家庭用の安価なルーター」を設置している悪質なケースがあります。
家庭用ルーターは、家族4〜5人が繋ぐことを想定して作られています。そこに数十世帯分の通信リクエストが一気に押し寄せると、ルーターの処理能力の限界を超え、熱暴走を起こしてフリーズ(通信遮断)してしまいます。これが「夜になるとネットが切れる」の正体です。
1Gbpsの回線のポテンシャルを100%引き出し、多世帯に遅延なく分配するためには膨大なデータを一瞬で交通整理できる「業務用水準の高性能ルーター・スイッチングハブ」の設置と、プロによる「適切なルーティング設計(ネットワーク構築)」が不可欠です。
一括型インターネットで失敗しないためには、単に「1Gbps」という言葉に踊らされず、きちんとした業務用機器を使って適切に施工できる優良業者を選ぶことが最大の防衛策となります。
ここまで、「まずは1Gbpsあれば、快適なインターネット環境は十分に作れるため安心して導入してください」とお伝えしてきました。一般的な賃貸物件の空室対策としては、1Gbpsで完璧に役割を果たします。
しかし、もしオーナー様が「さらにその先」を見据えているのであれば新しい選択肢がでてきます。
「一度設備を入れたら、10年は絶対に陳腐化させたくない」
「近隣に新築のライバル物件が多く、圧倒的な差別化を図るキラーコンテンツが欲しい」
「家賃を高めに設定し、IT系ビジネスマンやクリエイター、ゲーマーなど、優良な高属性ターゲットを囲い込みたい」
こうした明確な経営戦略をお持ちのオーナー様に向けて、現在「10Gbps」の超高速回線や、最新の無線規格である「Wi-Fi 7」に対応した設備の取り扱いが始まっています。
データ通信量は、VRやメタバース、IoT家電の普及により、今後も間違いなく増加していきます。
数年後、世の中の基準がさらに上がった時でも、「10Gbps」という非常に太いパイプを持っていれば、設備の入れ替えを検討する必要はありません。 仲介業者が客付けをする際にも、「この物件は最新のWi-Fi 7と10Gbps回線が入っている、地域で最高水準の通信環境です」とアピールでき、物件の資産価値を長期にわたって高く保つ最強の武器となります。
「インターネット無料」は、導入の仕方さえ間違えなければ、入居者満足度を飛躍的に高め長期入居を促す最高の設備投資です。
繰り返しますが、「全戸一括型は遅い」というのは過去の話、あるいは粗悪な機器を使った業者の話です。
適切なネットワーク設計を行えば、1Gbpsの導入で入居者からのクレームは確実になくなります。まずは安心して一括型の導入をご検討ください。
そして、物件のターゲット層や将来のビジョンに合わせて、「10Gbps」や「Wi-Fi 7」といったさらに上の選択肢も視野に入れることで、賃貸経営の可能性は大きく広がります。
「自分の物件に1Gbpsを入れた場合、初期費用と月額費用はいくらになるのか?」
「既存の配管を使って、費用を最小限に抑えることはできるのか?」
「思い切って10Gbpsを入れる場合の費用対効果を知りたい」
まずは現状の正確な把握と、物件規模に合わせたリアルなコストを知ることが、失敗しない設備投資の第一歩です。
【✉️ お見積もり・ご相談のご案内】
当社では、オーナー様の物件図面や現状の設備状況を確認し、オーバースペックな高額プランを押し付けることなく、物件に最も適した「最適なプランと導入費用」のお見積もりを無料で承っております。
安定した通信環境を実現する当社のサービス詳細について、ぜひお気軽にご相談ください。